年次報告書2021
再エネ100宣言 RE Actionへのメッセージ
平井伸治氏
鳥取県知事
COP26がイギリスで開催され、世界各国の再エネ普及へのコミットメントは一層の高まりを見せています。
この度、再エネ100宣言 RE Actionの参加団体が200団体超へ達するなど、2019年設立以来、参加団体の皆様が進めてこられた再生可能エネルギー転換への挑戦に対し、心より敬意を表します。
政府が昨年10月に2050年カーボンニュートラルを宣言し、今年10月に2030年度温室効果ガス排出量を2013年度比46%削減とする意欲的目標に改め、企業、団体等における再生可能エネルギーへの積極的な転換が不可欠となってきました。
当県では、2019年に都道府県初のRE Actionアンバサダーに就任して以降、セミナー等を通して参加を推奨し、再生可能エネルギー導入支援も行ってきました。このように精力的に県をあげて挑戦してきた結果、RE Actionへの参加は10企業に達し、企業の中の参加率は全国一となりました。さらに多くの方々の力を結集するとともに、県版SDGs認証制度(仮称)の検討など環境配慮経営を精力的に進めています。
再エネ100宣言 RE Actionをなお一層普及し、再生可能エネルギーの導入やRE Actionの輪を広げ、脱炭素社会の実現に向けて心一つに力強く取り組んでいきましょう。
年次報告書2021まとめ 2021年10月31日現在
参加団体
設立(2019年10月)から2年で、200団体を超えました。200もの団体が、再エネ100%への移行を宣言しました。その内訳は、企業176団体、行政・公共機関8団体、非営利団体16団体です。すべての団体が、おそくとも2050年までの移行をめざし、それぞれの取り組みを進めています。
再エネ100%
RE Action参加団体は既に19団体が2020年度に再エネ100%を達成(n=100)。さらに2021年度には26団体が追加される予定です。
目標年
RE Action参加団体が再エネ100%に到達する目標年の平均は、2034年です。38%の団体は、2025年までを再エネ100%目標にしています。
消費総電力量
再エネ100%達成の団体は、19団体となりました。更に2021年度には26団体が追加される予定です。
参加団体のアンケート結果より
再エネ100宣言 RE Action参加の反響
▷HPより再エネ目標の企業として、インタビューなどの問い合わせが増え、環境経営企業というアピールの場が増えた。(大智化学産業株式会社)
▷ホームページや名刺にRE Actionのロゴを掲載させていただいている効果もあり、顧客や取引先より再エネ推進に積極的な企業として認知されています。社内での取り組みや加盟方法などを聞かれることが増えています。(明治機械株式会社)
▷市民や企業への再エネ普及啓発の取組において、ステークホルダーとの話題提供や対話のきっかけとなっている。(公益財団法人京都市環境保全活動推進協会)
再エネ導入の課題
▷再エネとしてカウントできる契約がわかりにくく、体制を整えてほしい。(株式会社艶金)
▷農地で再エネ事業という点において、関係各所との調整に時間を要すること。(TSUBU株式会社)
▷本社の新社屋移転が完了し、現在、自家消費モデルでの太陽光発電等の設備設置を行っている。これらの設備が完成後は、約40%程度の目標達成を見込んでいる。残りの60%をどの様な形で目標達成していくかが今後の課題である。(株式会社ミタデン)
▷環境価値の購入は簡単だが、それ以外の実のあるやり方を模索中。
▷再生可能エネルギー由来の電力事業者の選択肢が少ない印象です。可能であれば、地域に根差した事業者と契約したいところです。
これまでに実施した再エネ導入と設備投資など
▷令和2年度実績で市有施設50施設、学校施設167施設に太陽光発電設備を設置。(さいたま市)
▷2019年度に計画していたソーラーパネル設置等の投資計画を、20年度は更に具体的に進め5年間の中期計画を立案。21年度はそのスタートの年として体育施設であるアリーナⅡ屋上にソーラーパネルの設置を実施する予定。22~23年度には全館空調機器及び照明のLED化への改修工事を実施予定。(学校法人誠心学園 浜松開誠館中学校・高等学校) ▷再エネ100%の電力調達と太陽光発電設備の導入。(両者とも実績は21年から)(株式会社長谷川電気工業所)
▷再生可能エネルギー由来の電力への切り替えによって、廃棄物処理の工程における電力を必要とする設備の使用によって発生するCO2 排出量は0トンとなっており、2016年12月~2021年3月で8,662.52tのCO2の削減に貢献した。(加山興業株式会社)
▷2021年5月より工場使用電力をすべて再生可能エネルギー使用電力に切り替えました。電灯のLED化も行って今後の電力消費量の削減も狙っています。(メジャーヴィーナス・ジャパン株式会社)
参加団体一覧と再エネ100%目標年・再エネ割合 2021年11月1日現在
再エネ率は2020年度実績。参加一年以内団体は調査対象外
「-」:調査対象外団体および集計待ちの団体
「※」:2021年から100%となる見込みの団体(2022/2/18株式会社イワタ更新)